恋のレシピの作り方
「休憩室のソファで一晩過ごすなんて、お前、もう少し女を自覚しろよ」


「す、すみません」


「まぁ……キスしたあとのお前の顔は結構色っぽかったけどな」


「!?ッ」


 ふっと頭の中で浮かんだ記憶に、追い打ちをかけるような一条の言葉が更に奈央の羞恥を煽った。


(そうだ……わ、私一条さんと……! なんで、部屋にきちゃったんだろう)

 奈央は急に冷静になって思い返す。


「あ、あの! 私、やっぱりタクシー使って帰りま―――!?ッ」



 ―――その時。
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