恋のレシピの作り方
「お前、なんか元気ないな」


 元気がない―――。

 今自分は一体どんな顔をしているのだろう。

 奈央は、自分のメニューが決まったと聞いて胸が踊るほど嬉しい、そう思えるはずだったのに、頭の中では先日の一条と麗華の光景が脳裏にこびりついて離れないでいた。
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