恋のレシピの作り方
(綺麗とか、ちょっと褒められたくらいで気持ちが揺らぐなんて、そんな安っぽい女になっちゃダメ)


「奈央? どうした? なんか、考え込んじゃって……次、何飲む?」

「あ……」


 桐野の声に、ハッとなって顔をあげる。


「ご、ごめん、ちょっと、ボーッとしてた。じゃあ、ブルームーンお願いしようかな」


「え……?」


 しばらくすると、奈央の目の前に薄紫色の幻想的な色をしたブルームーンが運ばれてきた。
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