恋のレシピの作り方
 ―――こんな蕩けるような情熱的なキスは初めてだった。

 一条から香るフレグランスの匂いと唇の甘さに、奈央は抵抗する術も忘れ、完全に陶酔しきってしまっていた。


(ダメだ……頭がクラクラする)


 奈央はそのまま崩れるようにして一条に身体を預けると、暗闇の淵に意識を手放した。
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