恋のレシピの作り方
「あ、一条さん、おはようございます」

 厨房に入ってきた一条を見つけると、奈央は平然といつものように声をかけた。


「ああ」


「あの、昨日はお仕事……外だったんですか?」

「……」


 一条は何も言わず、無表情に奈央を見下ろして言った。


「持ち場につけ、俺はこれから撮影があるから」


「あ、はい……」


 
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