恋のレシピの作り方
「一条さん、私に言いましたよね? もっと本心を見せてもいいって」
「……だからなんだ」
真っ直ぐに見つめてくる奈央の視線から逃げるように一条は目を逸した。が、奈央はその腕を掴んで強く訴えかける。
「一条さんこそ、私に本心見せてくれませんか? 一条さんの思ってる事……」
―――全てを知りたい。
―――考えていることを知りたい。
―――だから教えて欲しい、ありのままの姿を……。
「俺の……思っていること? それを知ってどうなる?」
奈央の訴える声を撥ね付けるように、一条は投げやりな態度を取る。
その躊躇に揺らぐ瞳の奥に、奈央は一条の本音を垣間見た気がした。
「一条さんは、誰かに自分のこと知られるのが……怖いんですか?」
「……」
確信に迫ることは時として裏目に出ることがある。奈央は一条がどう出るか、固唾を呑んで掴む腕に力を込めた。
「……だからなんだ」
真っ直ぐに見つめてくる奈央の視線から逃げるように一条は目を逸した。が、奈央はその腕を掴んで強く訴えかける。
「一条さんこそ、私に本心見せてくれませんか? 一条さんの思ってる事……」
―――全てを知りたい。
―――考えていることを知りたい。
―――だから教えて欲しい、ありのままの姿を……。
「俺の……思っていること? それを知ってどうなる?」
奈央の訴える声を撥ね付けるように、一条は投げやりな態度を取る。
その躊躇に揺らぐ瞳の奥に、奈央は一条の本音を垣間見た気がした。
「一条さんは、誰かに自分のこと知られるのが……怖いんですか?」
「……」
確信に迫ることは時として裏目に出ることがある。奈央は一条がどう出るか、固唾を呑んで掴む腕に力を込めた。