恋のレシピの作り方
「おい、こんな時間にお前なにやってんだ?」
「ひッ!?」
従業員出入り口を出たところで突然背後に声をかけられ、奈央は思わず奇妙な声を出して振り向いた。
するとそこには、こんな時間になぜここにいるのか? と無言で驚く一条の姿があった。
「い、一条……さん?」
「なんだ、化け物でも見るような目して」
緊張の糸が一気に解けると、足元から崩れそうになってしまい、うっすら涙さえ浮かんでくる。
「おい、お前大丈夫か? なんか顔色悪いな……」
寄り添うように肩を支える一条の温もりに、奈央はようやく落ち着きを取り戻すことができたが、まだ指先が小刻みに震えていた。
「な、なんでも、ないんです」
「なんでもないような顔じゃないだろ、お前、ちょっと付き合え」
そう言うと一条は奈央の手を取り、駐車場へ向かった―――。
「ひッ!?」
従業員出入り口を出たところで突然背後に声をかけられ、奈央は思わず奇妙な声を出して振り向いた。
するとそこには、こんな時間になぜここにいるのか? と無言で驚く一条の姿があった。
「い、一条……さん?」
「なんだ、化け物でも見るような目して」
緊張の糸が一気に解けると、足元から崩れそうになってしまい、うっすら涙さえ浮かんでくる。
「おい、お前大丈夫か? なんか顔色悪いな……」
寄り添うように肩を支える一条の温もりに、奈央はようやく落ち着きを取り戻すことができたが、まだ指先が小刻みに震えていた。
「な、なんでも、ないんです」
「なんでもないような顔じゃないだろ、お前、ちょっと付き合え」
そう言うと一条は奈央の手を取り、駐車場へ向かった―――。