恋のレシピの作り方
麗華が何なぜ自分のUSBを持っているのか、もしかしたら一条の盗作となにか関係があるのかもしれない―――。
そう思うと奈央は身を弾いて麗華の後を追った。
見え隠れする真実に嫌な焦燥感が奈央の心臓を圧迫していく。息せき切りながら奈央は麗華を見失わないように一心で廊下を走って角を曲がる。
(絶対、絶対に逃がさない……!)
麗華は階段を駆け下りて、エントランスへ向かおうとしている。大勢の人の前に出られたら麗華を追い詰めることができなくなってしまう。
「待って!!」
渾身の力を振り絞って奈央は麗華の腕を捕ると、麗華は腕を振り切ろうと抵抗する。けれど、掴まれた腕が振りほどけないとわかると麗華は諦めて肩を上下させながら奈央を睨みつけた。
「しつこいわね、まったく……なんなのよ!?」
「麗華さん、そのUSB……私のものなんですけど、どうしてあなたが持ってるんですか?!」
「……」
「それに、なにもやましい事がなければ逃げる必要だってないでしょう?」
麗華は気まずそうに目を泳がせて、苛立ちを隠すことなく舌打ちをして顔を背けた。
そう思うと奈央は身を弾いて麗華の後を追った。
見え隠れする真実に嫌な焦燥感が奈央の心臓を圧迫していく。息せき切りながら奈央は麗華を見失わないように一心で廊下を走って角を曲がる。
(絶対、絶対に逃がさない……!)
麗華は階段を駆け下りて、エントランスへ向かおうとしている。大勢の人の前に出られたら麗華を追い詰めることができなくなってしまう。
「待って!!」
渾身の力を振り絞って奈央は麗華の腕を捕ると、麗華は腕を振り切ろうと抵抗する。けれど、掴まれた腕が振りほどけないとわかると麗華は諦めて肩を上下させながら奈央を睨みつけた。
「しつこいわね、まったく……なんなのよ!?」
「麗華さん、そのUSB……私のものなんですけど、どうしてあなたが持ってるんですか?!」
「……」
「それに、なにもやましい事がなければ逃げる必要だってないでしょう?」
麗華は気まずそうに目を泳がせて、苛立ちを隠すことなく舌打ちをして顔を背けた。