恋のレシピの作り方
「そうか、じゃあ、これは間宮婦人には出せないな」

 奈央は一通り自分が間違えて、ストックを使った事を話すと、一条はしばらく顎に手をやりながら思案に暮れていた。そんな様子をただ黙って次の指示が下るのを待つしかなく、奈央は自分の不甲斐なさと苛立ちに胸が押しつぶされそうになっていた。



 その時―――。
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