恋のレシピの作り方
「春日」

「は、はい!?」

 突如頭上から降ってきた低い声に、奈央は慌てて振り向いた。

「一条さん……?」

 明らかに機嫌が悪そうだった。

 奈央は何かいけないことでもしたかと首を傾げて顧みた。

「失敗の原因は人から言われて気づく事もある、だが、それは自己啓発にはならない」

「え……?」

 奈央は一瞬、一条の言葉の意味がわからないでいたが、自分で考えさせなければ意味がない……ということに気がついた。

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