恋のレシピの作り方
第七章 懐古と回顧
 ピピピピ。

 朝が静かに明けていく―――。

 夢現のベッドの中でそう思った矢先、耳障りな電子音が部屋に鳴り響いた。

「今日は久々の休みなんだから! ゆっくりさせてよ~」

 布団を頭からかぶり直して、そういえば昨日いつもの癖で、目覚ましをセットして寝てしまったんだったと気づく。

「眠い……」

 日頃忙しくしているせいか、休日とわかると再び眠気が襲ってきた。

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