恋のレシピの作り方
(話に夢中になって我を忘れる桐野君は相変わらずだな……)

 昔は料理について、夜が明けるまで語った日もあった。今では色あせてしまった過去の思い出を胸の中で懐かしく思った。

(そうだ……こうやって、話しに夢中になる純粋な桐野君を見て、いつの間にかに好きになってたんだった)



 学生の頃、どうやってお互い惹かれ合ったのか思い出すと甘酸っぱい気分になった。

 そんな時ふと、桐野が口を開いた。


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