sweetly
玄関のドアを開けると、朝一人で居たときとは違う空気があった。



「おかえり。」

そう言って、ふわっと優しく笑う。
いつも、この瞬間に何だか少し泣きそうになる。


「ただいま、けーちゃん。」

ソファーに座り、手を広げて待ってるけーちゃんに歩いていく。
そっとソファーに膝をついて、けーちゃんを跨ぐ。

すると、優しく抱き締めてくれる。あったかくって、
疲れも飛んでいく。

私の髪を指先で弄びながら

「今日は早かったね。」

と本当に嬉しそうに囁く。


なんだか、何も言えなくてギュッとしがみつく私を
ふふっと笑いながら抱っこしてくれる。
< 4 / 56 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop