sweetly
「うん、知ってる。」

けーちゃんは少し苦しいくらいぎゅっと腕に力を入れる。


「俺も…ちょこが好きだよ…世界一。」


そう言ってから、涙でボロボロになった私の顔を両手で挟んで優しいキスをくれる。



「…ちょびっと、ヤキモチ…?」

そう言って笑う。


「ごめんね?意地悪して。」


笑い合う私たち。
急に咳払いが聞こえた。

声の方へ顔を向けると



「千代子さんのそんな顔…俺は見たことないな。」

藤堂くんが切なそうな顔をする。


「俺は、ちょこのこんな顔いーっぱい知ってるよ?」


けーちゃんが言うと、藤堂くんはハハッと笑って背を向けた。



そのまま歩いて行ってしまった。




「あいつ、俺たちがいとこじゃないって気付いてたよ。」


「…そーなの?なんでだろ?」


「だって…ちょこの俺を見る目が愛に溢れてるから!」


俯く私。


「また赤くなって…そんなだからバレるんだよ?」




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