sweetly
「そう言えば、今朝ありがとね。」


「んー?何が?」


「目覚まし掛けといてくれて。あと、朝ごはんも。」


最近は仕事が忙しくて、けーちゃんのことをほったらかしだった。
朝は私の方が早くて、夜もけーちゃんが起きてる時間には帰れない。


2週間ぶりに一緒に夕食を食べる。



「けーちゃん、今日どうだった?」

最近ろくに話してないから、話したいことはたくさんあった。

「んー、進路調査の紙配られたんだけど…。」


「そっか、もうそんな時期だもんね。」



けーちゃんは、17歳。高校3年生の今年は受験生だ。


ちゃんと、将来のこととか考えてるのかな?



将来…


なぜか先のことを考えようとすると、
私の頭は霧がかかったように鈍くなる。




< 6 / 56 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop