私のナイトはやくざ
仕事から帰宅すると部屋は明かりがついていなかった。

たまには大学の友人たちと出かけているのだろうと思っていた。

でも、帰ってきたのは私が出社する時間だった。

「ただいま・・・」

『どうしたの?こんな時間まで』

「付き合いだよ。それより、悪いけど、少し金置いてってくれ」

『うん。分かった』


これが始まりだった。

彼は一週間に一度程度、私にお金を要求するようになった。

はじめは、大したことないと思っていた。

私は働いているんだしと・・・


でも、それは日に日にエスカレートしていった。

私が帰ってくる時間になると、お金を要求して、そして出かけていく。


私はだんだん相手をできなくなってきた。
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