私のナイトはやくざ
彼はその日以来、私の同意もなくお金も持っていくようになった。

彼の生活は荒れていっているのが目に見て分かる。

朝方帰ってくると、甘ったるい香水の匂いがした。

問い出さすと、また叩かれた。


この頃、彼は私の顔以外をたたくようになっていた。

「顔がはれると仕事に行けないだろ。
 俺のために稼いでこいよ…」

彼は最低の所まで落ちて行った。

誰が悪いのではない。

あんなに夢を描いていた彼がここまで落ちたのは私のせいなのかも知れない・・・


そんな思いから、私は彼に別れを言いだせずにいた。


そんな生活が少し続いていた・・・
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