【短編】『Sweet Dentist番外編』Anniversary
最後の賭けだった。
誠があたし達の付き合いだした日を覚えていてくれたら…
それまでに『結婚』に関する事を一言でも出してくれたら…
あたしはこのお見合いを断るつもりでいた。
もう、覚悟を決めたほうがいいのかもしれない…。
明日、彼が目覚める前にこの部屋を出よう。
付き合いだした記念日が別れの記念日になるなんて、やりきれない思いだけれど
このままズルズルと誠のペースで付き合っているわけにもいかない。