【短編】『Sweet Dentist番外編』Anniversary
誠と長く付き合っているにもかかわらず一度も家に連れてこない、結婚の話も口にしない娘を両親も随分心配している。

誠に結婚の意志が無いのなら、見合いをしろと父が言ってきたのは、あたしの誕生日の前日だった。

まさに絶妙のタイミングだね。

きっと、誠とあたしはこうなる運命だったんだ。

あたしたちは今日で、区切りを付けるべきなんだ。

止める事の出来ない涙を隠す為

あたしはいつまでも熱いシャワーを浴び続ける。

別れようと決心しても心のどこかでまだ、期待している自分がいる。


お願い・・・気付いて。


日付の変わるその前に・・・。







< 9 / 26 >

この作品をシェア

pagetop