ラブ・ストーリー~可愛くない女~
正直の爽やかな笑顔の裏に、そんな悲しいことがあったなんて‥。


‥信じられない。


「‥僕も大切な人を亡くし、決して許されない罪を背負いました。同じような境遇の僕が作るマルガリータは‥山下さんにとって‥心地よいものだったのかもしれません‥。」


「‥康介さん!?」


康介さんは‥悲しそうな顔をしてグラスを手に取ると‥。


せっかく作ったマルガリータを、厨房の流し台に静かに捨てた。


キラキラと輝いて見えるマルガリータが‥まるで正直や康介さんが流した涙のように見えた‥。
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