ラブ・ストーリー~可愛くない女~
康介さんの声が‥少しだけ震えているように聞こえた。


「でも‥もう携帯も繋がらないし‥。彼の居場所もわかりません。一体、どうしたらいいのか‥。」


「‥思い出してください、山下さんと過ごした時間を。お二人は保育園で出会う前に‥どこかでお会いしているはずです。」


「‥あっ!」


私はハッとして、椅子から立ち上がった。


「きっとそこで‥会えるはずです。」


そう言って康介さんは椅子から立ち上がって、そのまま厨房から出ていった。
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