Dreamers-夢物語-


ノートを取り、俺はその開いてあるページを読んだ。
日にちは今日。

【7月10日】
今日廉に不安になってることがバレた。
廉にちょっと強気に言われて、少し心に刺さった。
だけど、廉の言ってることは正しい。
気にしない方が身のためだというのは、あたし自身わかっている。
頭では理解してるけど、どうしても頭を過ぎる。
授業中ずっと、廉に言われたこととニュースのことが頭から離れず、全然集中出来なかった。
あたしは確かに保育士になりたいと思ってる。
思ってるけど、やっぱ不安になる。
こんなに不安になって、どうしよどうしよって言ってるあたしが、自分らしくなくて腹が立つ。
廉に心配かけてる自分に腹が立つ。
高校時代みたいに元のあたしに戻りたい。
いきがっていたあたしに。
ちょっとの勇気さえあれば、乗り越えられそうな気がするのに。
廉、迷惑かけてごめん。
必ずしっかりする、整理するから。
それまでもうちょっと待って。
あたしは廉が嫌いになって、あんな冷たく言ってる訳じゃない、接してる訳じゃないから。
それだけはわかってほしい。
伝わってほしい。
廉ごめんね。


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