Dreamers-夢物語-


「お前が気にすることじゃねぇよ、な?」

「でも、あたしが…」

「お前のせいでもねぇよ。俺が勉強してなかったからわりぃんだよ」


そう言うと、廉は隣に座るあたしの頭を撫でた。
少し気まずい空気があたし達に漂う。
それを見ていたのか、坂本があたし達のところにやってくる。
不穏な空気を壊すように、坂本らしく話しかけてきた。


「なぁなぁ、このあと3人で駅前の喫茶店行かへん!?」

「は?なんでだよ」

「そんなん行きたいからやー!親睦会的なー!」

「くだらねーさすがバカだな」


なんでや!!と廉と言い合いを始める坂本。
そんな2人を見て周りのクラスメートは、くすくすと笑いあう。
あたしもフフフッと苦笑してしまう。


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