Dreamers-夢物語-


「そうだ、母さんが士に会いたいんだって!明日、病院行かね?」

「え?」


気まずい空気を改めるかのように、廉はあたしに笑顔で言う。
病院…か…。
あたしは下に俯いた。
不思議に思った廉はあたしの顔を覗く。
いやか?と様子を見る。


「行くよ。会ってみたいから」

「ありがとな。てか、もう遅いから泊まってけば?」


そう言うと、あたしは時計を見た。
学校を出てからなんだかんだあったおかげで、22時半を針が指していた。
ゲッと思ったあたしは、自分の鞄から携帯を取り出す。
携帯を開けば…思った通り。
郁からメール6件、着信10件。
その表示を見た廉は、シスコン度に問題あんだろと笑う。


「郁が五月蠅いし、それに廉勉強しなきゃダメじゃん。だから、帰るよ?郁に迎えに来てもらうし」


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