夢の外へ
「あたしはもういらなかったんじゃないの?」

えっ?

別れ話かなんか?

そう思って、好奇心で覗いたのが悪かったと思う。

「確かに、あかりのことをいらないと言った」

そこにいた人は、
「――千景…?」

千景だった。

話し相手は、あの“あかり”さんだろうか?

「100億簡単に出しといてさ、よく言えたよね。

よく、あたしと会おうなんて思ったよね」

あかりさんの口調がイラついていることはよくわかった。
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