夢の外へ
「ビックリしたよ。

いきなり今すぐ話があるなんて電話がきたから」

タカマサは私の向かいの椅子に座りながら言った。

「そうかしら?」

だったらもう少し早くきて欲しかった。

ビックリするヒマがあるならさっさとくればいいのに。

私はキャラメルラテの入ったカップをテーブルに置いた。

「それで何の話?」

タカマサが聞いてきた。

「別れてくんない?」

私は言った。

そう言った私に、タカマサが驚いたと言うように目を見開いた。

「私、結婚することになったから」

淡々と何でもないように別れ話を切り出した私に、タカマサは戸惑ってる。

「おいおい…。

俺がきて早々、いきなりジョーダンを言うんじゃないよ…」

タカマサの笑顔が引きつっているのがよくわかる。
< 24 / 163 >

この作品をシェア

pagetop