夢の外へ
タカマサは困ったと言うように目を伏せると、
「だから…明日香の気に障るようなことをしたのかなって。

もしかして、この前デートをキャンセルしたこと怒ってる?」
と、呟くように言った。

この前のデート?

一体何だったのかと考えて、思い出した。

…ああ、あれか。

私、その日合コンに行ってたんだよね。

例の男全員フリーターのハズレ合コンに。

まあ、その合コンもタカマサがデートをドタキャンしてくれたおかげで参加できた訳だけど。

「別にそんなことじゃないし」

むしろ、キャンセルしてくれてありがとうって感じ。

合コンは全くと言っていいほどありがたくなかったけど。

「じゃあ…」

まだ何かを言おうとするタカマサに、
「だから、何にもないって言ってんでしょ!」

私は叫ぶように返した。
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