夢の外へ
「もう決めたことなんだし、いちいち騒がないで欲しいんだけど」

私は呆れたと言うように言った。

「私、これで本当に別れたから。

もう連絡もしてこないで。

じゃ」

テーブルのうえに置いてある伝票を持つと、早足でタカマサから離れる。

「明日香!」

タカマサが大きな声で私の名前を呼ぶ。

ウザッ…。

もう別れたんだし、さっさとくたばれよ。

心の中で毒づきながら、キャラメルラテのお金を払うとさっさと店を出た。

店を出ると、早速千景にメールする。

『たった今彼氏と別れた』

すぐに『そうか』の一言がメールで返ってきた。
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