夢の外へ
もういい加減にしてよ!

そう口を開いた時、
「彼女は俺の妻だ」

その声に視線を向けると、千景だった。

「――あんたは…?」

タカマサが震えながら千景を見つめる。

「俺は明日香の婚約者。

お前か?

彼女をストーカーしてるヤツって」

ワナワナと躰を震わせているタカマサとは対照的に、千景は落ち着いている。

「彼女からストーカー被害のことを聞いてるんだ。

後をつけられているとか、無言電話がかかってくるとか、いろいろとね。

全てお前の仕業なんだろ?」
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