『若恋』短編集2




背中から抱き締めてわかる。

りおは俺のものだと。

重なる鼓動は俺のものだと。




「奏さん?」

「………」

「変な奏さん」

くすっ。






りおは気づかない。

おまえのその腹の中に俺の子がいるかもしれないということを。





「ねえ、奏さん、虹色の雪が見ることができるとね、願い事が叶うんだって」






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