『若恋』短編集2
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今でも大事に飾っている一枚の写真。


虹色の雪をふたりで見上げた時に写した写真だ。






「玲央がこの時、お母さんの腹にいたんだぞ」

「ぼく、いないよ?」

「まだ生まれてねぇんだ。でもな、ちゃんとこの腹の中にいたんだぞ」

「ふーん?」

「まだ、わかんねぇか」

「うん、わかんない。だけど、おとうさんがおかあさんをだいすきなのはわかるよ」







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