君と私のsubtext
5/15 夕方、後の祭り
がらり。
「おはよーございます」
「おはよー」
「うーっす」
扉を潜って中に入ると、適当な挨拶がその空間のどこかしらから返ってくる。
打てば響く、そんな感じに。
ここは、そういう場所だ。
「ちぃ、おはよう」
空間の中をもそもそと歩き出した私に、背の高い女の子が話しかけてくる。
彼女は私の数少ない友達の一人。
「ゆう、おはよう」
「ねぇねぇ、K先輩来るんだって」
「…へぇ」
K先輩、ていうのはこの空間で、とても目立つ人。
女性にもてて、男性からも人気があって、頭もよくて、運動神経もよくて、顔もよくて。
とにかくできた人。
K先輩、て呼ぶのは私たち二人の間だけ。
KがKNIGHT――騎士、になってきし=岸。岸先輩、てことだ。
わっ、と扉の向こうがにぎやかになるのが登場の合図。
「きゃっ、ちい!先輩来たよっ」
「うん…」
がらり。
扉が開く音がして先輩が入ってくると、私が入ってきたときとは打って変わって、人が引き寄せられるように扉に集まる。
「おはよーございます」
「おはよー」
「うーっす」
扉を潜って中に入ると、適当な挨拶がその空間のどこかしらから返ってくる。
打てば響く、そんな感じに。
ここは、そういう場所だ。
「ちぃ、おはよう」
空間の中をもそもそと歩き出した私に、背の高い女の子が話しかけてくる。
彼女は私の数少ない友達の一人。
「ゆう、おはよう」
「ねぇねぇ、K先輩来るんだって」
「…へぇ」
K先輩、ていうのはこの空間で、とても目立つ人。
女性にもてて、男性からも人気があって、頭もよくて、運動神経もよくて、顔もよくて。
とにかくできた人。
K先輩、て呼ぶのは私たち二人の間だけ。
KがKNIGHT――騎士、になってきし=岸。岸先輩、てことだ。
わっ、と扉の向こうがにぎやかになるのが登場の合図。
「きゃっ、ちい!先輩来たよっ」
「うん…」
がらり。
扉が開く音がして先輩が入ってくると、私が入ってきたときとは打って変わって、人が引き寄せられるように扉に集まる。