君と私のsubtext
頭は元に戻った。



私を狂わす声。



「帰るの?」




声は、横から。


横には、体育館がある。

その、側面側にある階段。



そこから。



「それとも、どっかいくの?」





まるで条件反射のように、体が動いた。










「教えない」





目があって、笑う。


「相変わらず」

「全然」

「そういうとこ、とか」




なれなれしい。

やめてほしい。

見られたら、どうする気?

誤解されたら?



思わずそう考えた自分に、舌打ちする。


「付き合ってらんない」


歩き出す。


その後ろをついてくる。
< 20 / 80 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop