君と私のsubtext
「おーい、佐伯ちゃーん。大丈夫?」



そんな声がふってきて、怠くなりながらも目を向けると、サークルの先輩方がいた。



「淳子先輩…靖代(やすよ)先輩…」



名前を小さくつぶやくと、二人は少し心配そうに歩み寄ってくる。



「顔色悪いんじゃん。どうしたの?」


「…体調不良です」


「まじ?大丈夫??」



大丈夫じゃねぇよ、見ての通りよくねぇよ。


なんて乱暴な本音は押し殺す。



「大丈夫です。もうちょっとで家なんで」



しかし、受け入れられず。



「うちすぐそこだから、ちょっと寄ってきなよ。あんた濡れすぎ」


「ちょっと温まってきな」



優しい先輩アピールは、今日ばかりはいらない…。
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