君と私のsubtext
徒歩にて数分とかからず。




先輩の家は、本当にすぐそこだった。





「はい、タオル」


「ありがとうございます…」


「コーヒー飲める?それともお茶のがいい?」


「すいません。お茶で」


「はいよ」



タオルで水滴を拭いながら、思案する。



私が今いるのは、サークルの先輩で四年生の淳子先輩のお宅。

一人暮らしのようだが、なかなか広くて綺麗。どこかのバンドのポスターなんか、貼られている。ちなみにビジュアル系だ。



私が頭痛にもかかわらずわざわざ思案していることは、一番にサークル内での彼女らの位置と言える。


別に派閥があるわけではないが、彼女たちはとある集団の筆頭なのだ。







…あいつの、ファンだ。


とにかくあいつが大好きなのだ。
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