君と私のsubtext

「プリントおいとくから、参加するやつかけよーっ。じゃ、解散っ」


会長が教卓の上に置いた紙に、人が集まる。

紙は二枚あったので、一枚はあっという間に空間の奥に持って行かれた。

そこには、岸先輩たちが集まる。


「岸は参加でいいんだろ?」

「ああ」

「お前らはー?」

「岸が行くから参加ー」

「ちょっお前ら、分かりやすすぎっ。目の前にもっといい男がいるだろっ」

「え、どこよそれ?」
「どこどこー?」

「むかつくなっ」

「もうお前、黙って書いとけって」
「岸っ」


笑いが起こる。

ゆうも笑みを浮かべている。


「楽しそうだねっ」

「そうだね」


私は返事しながら荷物を手に席を立つ。


「あれ、ちぃ帰るの?」

「うん、かてきょの日だから」

「おつかれー。あ、参加、てかいとこっか?」
「や」


私は足を止めて、振り返る。


「まだ、バイトどうなるかわかんないし。でれそうなら、直接会長にメールしとく」

「ん、わかった。頑張ってきてください」


ゆうが敬礼の真似事をしたので、小さく笑う。
< 6 / 80 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop