君と私のsubtext
多分、あれが初めて自覚した瞬間かもしれない。




私は、岸先輩の目が苦手だ。



や、目だけじゃない。


存在?

声?

話し方?



わからないけど、どうしてか気に障る。




「ちい、資料余ってない?」


「…」


「佐伯チン。資料、拙僧のないのね」


「生徒会室で原本コピーしてきます」


「よろしくたのまあ」


「はい」



おかしい、と思う。

仕事にだって大きく影響はしないが、差し障るときが来る気がする。



でも、何で。

どうして。



それが、いつだってわからない。
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