キミが望むのなら
「だから、これは桃香の電話を待ってるってことになってぇ~~」
「だからってなんでそうなるのよっ!!」
「え~、だってぇ~~」
アヒル口に人差し指をあてて、首を傾げる。
でも……
もしかして……
もしかして!だよっ!!
あたしのことを心配して、電話を待ってくれていたら……?
でも、夜に会ってる時は、そんなそぶり全く見せないし……
あれから毎晩のようにあの公園で会っている。
その時も悠君は篤志のことには一切触れず、ただ世間話をしたり、月を見てるだけ……
でもそれが、とても落ち着く。
わざと篤志の名前を出さないでくれてるんだろうな……
「それで、桃香は悠君のことどう思ってるのぉ~~?」
「ど……どうって……?」
「またまたぁ~とぼけちゃってぇ♪好きなのぉ?」
「なっ///」
「あらあら~、分かりやすい~~」
ニヤニヤとあたしを見る美樹に、さらに熱くなる。
「違うからっ!!好きとかそんなんじゃ!!」
「じゃあなに~~?」
「そ、それは……」
本当にまだ分からないんだ……