キミが望むのなら


「あのアメはね、悠本人が購買で買ったんだよ」


「え?」


悠君が買った……?



「で、でも、なんで?」


「昨日さ、購買で新発売のアメが出てたんだ」


「う、うん」


「そしたら普段全く興味を持たない悠が、なんでかそれを手に取ったんだよね~~。だから聞いたんだよ。『珍しいな?』って。」


「そしたらぁ~~?」


美樹が興味津々に聞いてくる。



「あいつさぁ『なんか好きかなって思って』って言ったんだよね。その時は意味が分からなかったけど……。ふぅ~ん、そういうことか」



マジマジと見られる。


「ねぇ、桃香ちゃん。桃香ちゃんは悠のことどう思ってる?」


「え、ど、どうって?」


「少しは気になってくれてる?」



「そ……それは……」


あたしの気持ち……




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