キミが望むのなら
こんなに簡単な答えだったんだ……
あたし、いつの間にか……
うぅん。もしかしたら、出逢った時から惹かれてたのかも……
だから、こんなに悠君が気になって……
「悠のこと、幸せにしてやってよ」
「え?」
あたしのことを見透かしたように、ニッコリ笑った信二君。
「あいつ、桃香ちゃんには心開いてるみたいだし」
「そ、そんな……」
心開いてるなんて……
「俺は桃香ちゃんのこと応援してるよ。何より、悠には幸せになってほしいし」
あっ……
このセリフ、悠君も同じようなこと言ってたような……
「桃香っ!!美樹も全力で応援するからねぇ~~!!」
「あ……う、うん」
それから散々、美樹と信二君にアドバイスのようなものをされて、2人は帰って行った。
「はぁ―……」
我が家までの帰り道、考えることは悠君のこと。
あぁ~!もう!!
気持ちに気付いたのはいいけど、今日の夜からどんな表情すればいいのよ……