キミが望むのなら
に、逃げなきゃ……
今のうちに逃げないと……
でもどこから逃げる……?
2階だから窓は無理だし、玄関を出たら確実に篤志にバレる。
どうすれば……
どうすればいいのっ……
誰か……
誰か……
――『俺の携帯番号とメルアド登録してたから、いつでもいいから連絡して?』
っ!!
急いで制服のポケットから携帯を取り出し、震える手で電話を掛ける。
お願い!お願いっ!!
出てっ!!
『もしもし?桃香ちゃん?どう……』
「助けてっ!」
『え……?ちょっ!!桃香ちゃん!?今どこに……』