キミが望むのなら
「おかしいと思ったんだよな~、甘いもの嫌いのお前がアメ玉なんて」
「……」
「にしても、『桃味』かぁ~~」
っ……
「『桃味』ねぇ~~」
「っ///うっせぇなっ!!別にいいだろっ!!」
二度も言うな!
つーか、なんでこいつにバレてるんだよっ!!
「誰も悪いなんて言ってねぇだろ?それよりか、俺的には万々歳よ♪」
「は?」
「恋に無頓着だった悠が、好きな奴が出来たんだもんな~~」
「別にそういうわけじゃ……」
少し小さくなる自分の声。
「なんて言いながら、本当のところ好きなんだろ?桃香ちゃんのこと」
「っ……」
「親友の俺には隠し事はできないよ~~」
嬉しそうに頷いては、ニヤニヤと笑う。
「いいじゃん、桃香ちゃん。すごくいい子そうだし」
「うっせ……」
「悠は本当に口が悪いな―……」
こいつ、さっきから黙って聞いてれば……