キミが望むのなら
*第4章*
重なる想い‐桃香Side‐
「どうしたの~~?桃香ぁ~元気ないよぉ~~?」
「ん―……なんでもないよ……」
「もしかしてっ!!またあいつがぁ~~」
「ち、違うよっ!!」
あいつとは篤志のことだろう……
「本当にぃ~?」
「ほんと、ほんと」
あれから一切連絡はこなくなった。
「あの時はありがとね。美樹にも迷惑かけちゃったよね……」
「え~~、いいよぉ~~。だって桃香を助けるのは親友として当たり前だもぉ~ん」
親友……か。
なんか照れくさい……///
そう素直に美樹の言葉を受け止められるのは、あたしが自分に少し自信を持てたからかな……?
「それにしても、悠君カッコよかったねぇ~~」
「っ///」
「桃香のこと、あんなに心配してくれてさぁ~~」
「う……うん///」
あの日……
篤志のアパートに連れ込まれた時、悠君が信二くんと美樹に連絡取ってくれたおかげで、あたしは助かった。
「あの時の悠君、すごい必死に桃香を助けようとしたんだよぉ。電話越しにでも、その必死さが伝わってきたもぉ~ん」
「そっ……そっか///」