キミが望むのなら


そんなわけで、放課後またこの進学校に来てしまっている。


「信二くんには連絡してるの?」


「うんっ、もうすぐ来るよぉ~~あっ!信二くぅ~んっ!!」


「美樹ちゃん、桃香ちゃん、お待たせ」


美樹が言うように、よそよそしくは見えないけど……


「今日も悠君はもう帰ったのぉ~~?」


「あぁ、あいつはね―……あっ!そうだっ!!桃香ちゃん!」


「は、はいっ!」


突然名前を呼ばれて、ビックリしたっ!!



「今から行ってほしいところがあるんだっ!!」


「行ってほしいところ……?」


「そう、ここに行ってほしいんだけど……」


そう言って携帯である地図を出してきた。



「え?ここ?」


「そうそう、場所わかるかな?一応地図もあるけど……」


わかるって……


「わかるに決まってるよ。ここ、有名じゃん」



ここら辺では知らない人はいないはず。


「でもなんでここ?」


「ん―……それは行ってのお楽しみ♪っというより、あいつが助けを求めてるような気がしてさ」


「あいつ……?」


「あっ!うぅん!なんでもない♪お願いできるかな……?」


お願いできるかな……って。




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