キミが望むのなら
「す……きです」
「うん、俺も」
抱きしめられていて、悠君の顔は見れなかったけど、なんとなく悠君の声が嬉しそうだった。
それはあたしの嬉しさが悠君に伝わってるからなのかな……?
なんて、本気で思ってしまった。
――――――――――――――……
「桃香ちゃん、ここのチェックお願い」
「はい」
「桃香ちゃん、これあっちに持っていって」
「はい、すぐに」
「桃香ちゃん―……」
「はいっ!!」
あの甘い告白から約1ヶ月。
付き合いたてのカップルは、ラブラブで毎日でも会いたいほど、嬉しい日々を過ごしている時期。
そんなあたしも、毎日悠君に会ってはいる。
しかも放課後から、夜まで……