キミが望むのなら
「2人はもう決まったの?」
「あ、あたしは看護学校に」
由佳は看護師希望だって、ずっと言ってたもんな……
「あたしは……その進学で……」
「え?どこに……?」
「それは……」
「っ、皆さん。そろそろご予約のお客様がいらっしゃいます。準備してください」
「あっ、ほんとだ」
時計を見て、ハッとしたように準備をしだした従業員。
――ホッ
なんとなく、桃香が困ったような顔をしたから、会話を遮った。
桃香……やっぱり進路に迷ってるのか……?
出来るだけ、早く時間を作って話を聞かないとな……
―――――――――――――……
「みなさん、お疲れ様でした」
はぁ―……やっと終わった……
後は明日の最終確認をしないとな……
あっ、でも今日は……
「桃香」
「え?」
着替えに行こうとする桃香の腕を取った。