キミが望むのなら
この心配そうな瞳も好きだったな。
「大丈夫、大丈夫」
優しくて、でも心はちゃんと強い人。
「悠君」
「ん?」
「明日、頑張ってね」
「うん、ありがとう」
まだ、ダメだ……
「悠君の夢、ずっと応援してる」
「……桃香?」
まだ、ダメなの……
「ずっとずっと……」
「どうしたんだ?桃香?」
「ちょっと言いたくなっただけ。だってやっと明日、悠君が夢に一歩近づくんだもん」
あたしが邪魔していた夢の一歩に……
「あぁ、そうだな」
この笑顔を、心に焼き付けておこう。
悠君があたしを忘れても、あたしはこの笑顔を……
悠君を忘れない―……
「じゃ、じゃあね……」
まだ、我慢しなきゃ……
もう少し……
もう少し……