キミが望むのなら


「実はさ……俺たち、入籍したんだ」


「……は?」


入籍……?


まさかの言葉に、コーヒーを口元につけたまま固まった。


「え?入籍って、入籍?」


「それ以外に何があるんだよ」


ははっと笑って信二が答える。


「実はさ、出来ちゃって」


「え?出来たってまさかっ!!」


「えへへ~~3か月なんだぁ~~」


頬を赤く染めて、お腹を撫でるその仕草。



「ま、マジで?」


「マジマジ。だから式はあげないで、一先ず入籍だけな」


「そ、そっか」


驚いたけど……


「おめでとう」


「あぁ、ありがとうな」



親友が嬉しそうに笑うのは、俺としても嬉しい。


本当に信二にはお世話になったから、心の底から祝える。



「ごめんねぇ~~、悠君より早く結婚しちゃってぇ~~」


「美樹ちゃん……」


こんなヤツでしたよ……美樹ちゃんは……



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