キミが望むのなら


「あっ、もしかして俺と結婚するってこと?」


「それもあるけど……」


あるけど、違うのね……


少し肩を落とす。


「悠君と結婚して、幸せな家庭を築きたい」


「……桃香」


「それでね、子供は2人か3人くらい居て、みんなでお日様の中この公園に来るのがあたしの夢なの……」


陽だまりの中、仲良く手を繋いで歩く親子。



そんなイメージが、桃香とならこんな簡単に出来てくる。


「じゃあ、俺の夢も言っていい?」


「悠君の夢?」


「うん」


俺がそう聞くと、コクンと頷く桃香。


「俺は、まず来月に桃香をお嫁さんにもらう夢を叶えるだろ」


4年前に、約束した夢。


桃香を幸せにするいう夢。


結婚はそれの為の一歩。



「その後の夢は桃香と一緒で、素敵な家庭を持つこと。それで、その家庭を俺が守る」


「悠君……」


「それで、子供がそのうち俺らの手から育っていったら、のんびりと桃香と過ごすんだ」


「っ……」


夢のその先の夢……



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