キミが望むのなら


なのに由佳は、未だに俺のことを気にしてくれている。



たまに電話をくれたり、メールをくれたり。


きっと俺は、信二や由佳に相当支えられているんだろう。


「じゃあ俺、席に戻るな」


そう言って窓側の俺の席とは真逆である、廊下側の席へと戻っていった信二。



それからは普通の日常を送った。


いつもと変わらない、そんな普通の日常を―……






「なぁなぁ、たまには遊んで帰らねぇ?」


「ごめん、今日も帰って色々と手伝わないといけないからさ……」



「……そうか」



放課後の教室は、クラスメイトたちがこれからどこに行くなどで盛り上がる時間でもある。


でも俺には、そんな時間ない。



「悠さ……」


「ん?」


「……いや、なんでもない」







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